「Flutterが流行らない」は本当?将来性を徹底解説

Flutter(フラッター)は、Googleが開発したクロスプラットフォーム対応のアプリ開発のフレームワークです。2018年にリリースされた比較的新しい技術ですが、次のような疑問や不安を持つエンジニアもいらっしゃるのではないでしょうか?

  • Flutterは流行らないのでは?
  • Flutterの将来性は?
  • Flutterのスキルを身につける意味はある?

本記事では、Flutterが流行らないと言われる理由や将来性について、解説します。

Flutterが流行らないといわれる5つの理由

Flutterとは、2018年にGoogleが開発したオープンソースのクロスプラットフォーム対応のアプリケーション開発フレームワークです。一つのコードベースでiOSやAndroidなど複数のプラットフォーム向けのアプリケーションを開発できます。

利便性が高くメリットも多いFlutterですが、「流行らない」「オワコン」という声も聞こえています。ではなぜ、Flutterが流行らないと言われるのか…。その理由として、以下の5つが考えられます。

「Dart」言語の知名度が低いアップデートが多いFlutterの案件が多くない日本語の情報が少ない競合「ReactNative」の存在

「Dart」言語の知名度が低い

Flutterは、「Dart」というプログラミング言語を使用しています。DartはJavaScriptやJavaなどに比べて、知名度や需要、汎用性が低いのが現状です。というのも、他の言語に比べてDartの歴史が浅いためです。

すでに他の言語を習得しているエンジニアにとって、新たにDartを学ぶことがハードルとなり、Flutterへの参入をためらわせてしまっている可能性があります。

アップデートが多い

Flutterは比較的新しい技術のため、Googleによる積極的な開発が続いている段階にあります。頻繁なアップデートは、最新機能や改善を迅速に取り入れられる点ではメリットです。

一方で、既存のアプリケーションにも影響する可能性があり、手間がかかりやすくなります。安定性に欠ける点でFlutterを敬遠する開発者も少なくありません。

Flutterの案件が多くない

Flutterはまだ新しい技術のため、Flutterエンジニアの数も多くはありません。そのため、Flutterを採用する企業も多くはなく、他の言語に比べると案件も少ない傾向にあります。

またFlutterはアプリケーション開発フレームワークのため、アプリ開発の仕事に限定される点も案件の少なさに影響していると考えられます。

日本語の情報が少ない

現在はGitHub上でFlutterの日本語版ドキュメントが公開されていることもあり、当初よりは勉強しやすい環境になりました。

それでもFlutterの利用に必要なDartの情報は、他の言語に比べて少ないのが実情です。しかし、DartがJavaScriptやJavaと似ているため、これらの言語を扱うエンジニアなら勉強しやすいでしょう。

とはいえ、アップデートも多いため、情報更新の頻度が高い状況にあります。不具合やバグがあった際に最新情報を日本語で得られにくい点を不安に感じ、Flutterの採用を避けるケースもみられます。

競合「ReactNative」の存在

Flutterの競合に「ReactNative」があります。ReactNativeは、Facebookが開発したフレームワークで、FacebookやInstagramのアプリなどに使われています。

ReactNativeは使用言語がJavaScriptであるため、Flutterに比べて参入しやすい点が特徴です。普及しやすさの面でReactNativeとの競争に不利な点から、Flutterは流行らないと考える人もいるでしょう。

最近ではReactNativeが良くなってきているという話が聞かれることも多く、今後もFlutterと比較されやすい存在になるといえます。

Flutterは本当に流行らない?将来性や市場価値

Flutterが流行らないと言われる主な理由には、比較的技術が新しく、普及していないことが大きく関係しています。では、Flutterはこの先も本当に流行らないのでしょうか。

ここでは、Flutterの将来性やFlutterエンジニアの市場価値から、今後のFlutterについてみていきます。

Flutterは今後の成長に期待できる

結論として、Flutterの将来性は期待できます。なぜなら、クロスデバイスやマルチデバイスが進む現代では、Flutterの汎用性の高さに注目が集まりつつあるからです。

また開発元がGoogleという点でも、他のフレームワークより優位になる可能性があります。

Dartは知名度が低いものの、JavaScriptやJavaに似ている言語です。JavaScriptやJavaの扱いに慣れているエンジニアなら学習しやすく、潜在的にはFlutterを扱えるエンジニアは多い状況にあります。

今後、Flutterを採用する企業が増え、需要が高まれば、Flutterを習得するエンジニアも増えてFlutterの市場規模も拡大していくでしょう。

Flutterで作られたアプリも多い

2024年12月に公開された「Google for Developers」の情報によると、すべての新しい iOS アプリの約 30% に Flutter が使われています。日本においても、Flutterを採用してアプリを開発している企業は少なくありません。

アプリ開発にFlutterを採用している企業
・ユニクロ・サイバーエージェント・メルカリ・DeNA・スシロー・松屋 など

グローバルに展開するユニクロや、時代の最先端をいくサイバーエージェントといった企業は、Flutterを採用しています。大手企業に採用されていることからも、今後の将来性に期待できるといえるでしょう。

Flutterエンジニアの市場価値

Flutterエンジニアの市場価値は、高いといえます。

Flutterは大手企業も採用するなど、市場シェアは拡大傾向にあります。今後も、クロスデバイスの風潮は続き、クロスプラットフォーム開発の需要は高まると予想されるでしょう。

しかし、現状ではFlutterエンジニアの数は多くはありません。将来性に期待でき、現時点でFlutterエンジニアの数も多くないことから、市場価値は今後高まっていくと考えられます。

Flutterはオワコンじゃない!利用するメリット

Flutterの将来性を知るうえでは、Flutterを利用するメリットも知っておくと良いでしょう。Flutterの特徴とあわせて、Flutterを利用するメリットをみていきます。

多様なプラットフォームに対応できる

Flutterは、以下のようなさまざまなプラットフォームの開発に対応しています。

モバイル用プラットフォーム

  • iOS
  • Android

デスクトッププラットフォーム

  • Windows
  • macOS
  • Linux

Flutterは、一つのコードで多様なプラットフォームに対応できるため、汎用性が高い点が特徴です。

それでいて、UIはプラットフォームに依存しないため、デザインの変更やアップデートをすべてのプラットフォームで同時に更新できるのは大きなメリットです。

開発コストを抑えられる

Flutterなら、異なるプラットフォームのアプリを別々に開発する必要がなく、開発コストの削減にも有効です。開発コストだけでなく、リソースの削減にもつながります。リソースに限りのあるスタートアップや中小企業では、とくにFlutterを利用するメリットは大きいでしょう。

効率的に開発できる

一つのコードで複数プラットフォームのアプリを開発できることは、開発効率の向上にも有効です。さらに、Flutterには効率的な開発を可能とする「ホットリード機能」があります。

ホットリード機能のメリットは、アプリを再起動せずに、コードの変更をリアルタイムで画面に反映できるため、UIの調整やデバッグを迅速に行えることです。スピーディーにフィードバックを繰り返せることで、アプリケーションの質を高められます。

Flutterを利用するデメリット

一方で、エンジニアがFlutterを利用するデメリットについてもみていきます。

導入ハードルが高い

リリースされた2018年頃に比べると、Flutterに関する日本語の情報は増えているものの、英語圏に比べると情報量は多くはありません。そのため詳しい技術情報の収集が困難で導入ハードルは高いといえます。

しかし、JavaScriptやJavaに精通している人ならDartを習得しやすいため、Flutterに取り組めるポテンシャルに期待できます。また、Flutterが今後さらに普及することで、日本語の情報も増えていくかもしれません。

Flutterの利用がまだ主流ではない

Flutterの市場シェアは拡大傾向にありますが、まだ主流とはいえません。現状、大規模なアプリ開発には、React Nativeが採用されやすい傾向にあります。

しかし、Flutterはクロスデバイス・マルチデバイスが進む現代において、将来性の高さに期待できます。企業にとっても開発コストや工数を削減できるといった、魅力的なメリットがあります。

今後市場シェアが拡大すると、ノウハウが増えたり、コミュニティが活性化したりすることで、今ある課題やリスクも改善されやすくなるでしょう。Flutterが利用しやすい環境が整うことで案件も増え、Flutterエンジニアの需要拡大にも期待できます。

ネイティブアプリの開発には向かない

Flutterはクロスプラットフォームに対応できるメリットがある一方で、ネイティブアプリの開発には向かない点はデメリットです。プラットフォーム独自の機能に対応するには、ネイティブ言語での開発が必要になる場合もあります。

しかし見方を変えれば、すでにネイティブ言語を扱えるエンジニアであれば、Flutterの利用でより高度なアプリ開発が可能となるでしょう。

Flutterはこんなエンジニアにおすすめ!

Flutterは、以下のようなエンジニアにおすすめです。

JavaScriptやJavaのスキルがあるiOSとAndroidの両方のアプリ開発をしたいフロントエンドの経験がある、技術を身につけたい新しい技術に挑戦したい

Flutterの言語である「Dart」はJavaScriptやJavaに似ているため、スキルがあるエンジニアは参入しやすいでしょう。モバイルアプリ開発の経験がない人でも、新たな道が開かれます。

Flutterは、美しいUI/UXも特徴の一つです。デザイン性の高いアプリを作りたかったり、フロントエンドの経験がある・技術を身につけたかったりする人にもおすすめです。

さらに、Flutterは将来性に期待できるため、新しい技術に挑戦したいエンジニアにも向いています。

Flutter入門のロードマップ

新しい技術や今後に活かせる技術を身につけたいエンジニアには、Flutterがおすすめです。ここでは、これからFlutterを学びたいという方に向けて、Flutter入門のロードマップを紹介していきます。

Flutterの勉強方法

まずはDartの学習が必要です。DartはJavaScriptやJavaに類似するため、この2つの言語を扱えるエンジニアであれば、学習もスムーズです。またフロントエンド開発の経験がある人は、Dartを学べば一通りの開発がおこなえるでしょう。

Flutterの公式サイトにセットアップから学習、開発までの情報が載っています。

フロントエンド開発の経験がない人はDartを学習しつつ、Google「Codelabs」などのサイトを利用して開発の練習をしてみましょう。

また、Flutterの公式サイトでは、Flutterの基礎を学びながらコードも書けるCodelabもあります。ただし公式サイトの情報は英語で掲載されています。そのため、日本語でしっかりと勉強したいという人には、書籍での勉強がおすすめです。

参考:Flutter公式「初めてのFlutterアプリ

Flutterのインストール方法

Flutterを利用するには、以下手順でインストールが必要です。

Flutter公式サイトからFlutterをダウンロード(対応OS要確認)②Flutter SDKをインストール③ダウンロードファイルを解凍④所定のディレクトリに配置⑤pathを通す(Macユーザーのみ)

よりスムーズな開発のため、以下ツールのインストールもおすすめです。

Flutterが流行らないは嘘!将来性に期待できる

Flutterは流行らないといわれることもありますが、市場シェアは拡大しつつあります。というのも、現代はマルチデバイス化が進んでおり、クロスプラットフォームの需要が高まっているためです。

Flutterはクロスプラットフォームに対応できるのが最大の特長です。今後のアプリ利用環境もふまえ、Flutterは将来性に期待できるといえます。その将来性の高さから、新しい技術を身につけたいというエンジニアにもおすすめです。

本記事では、Flutterを利用するメリットや入門のロードマップも紹介しているため、Flutterに魅力や興味がある場合には、ぜひその技術を習得してみてください。