フリーランスも補助金を有効活用!2024年に利用できる最新制度一覧

正社員とは違い企業の後ろ盾がないフリーランスは、資金繰りに苦労することも少なくありません。

資金繰りが上手くいかないときは、フリーランス向けの補助金を利用すれば問題を解決できる場合があります。

とはいえ、補助金以外にも助成金や給付金など、さまざまな制度があるため、何をどう活用すればいいか悩むこともあるでしょう。

そこで本記事では、フリーランスが利用できる補助金について解説します。

助成金・給付金との違いや、2024年に利用できる最新制度も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

関連記事:【2024年最新】フリーランスエージェントおすすめ比較25選!外さない選び方も紹介

フリーランス向け補助金・助成金・給付金の違い

フリーランス向け補助金・助成金・給付金の違い
制度目的条件返済義務申請ハードル
補助金個人事業主や中小企業事業者の活性化有りなし
助成金労働環境改善有りなし
給付金個人事業主や中小企業の支援有りなし

フリーランスが利用できる制度には、補助金・助成金・給付金の3種類があり、それぞれ条件や内容が異なります。

  1. 補助金
  2. 助成金
  3. 給付金

補助金

補助金は、フリーランス(個人事業主)や中小企業事業者の活性化を目的として、国や地方自治体から支給されます。

税金を財源としているため予算が決められていますが補助金額が大きいのが特徴です。

使途は自由で、返済義務はありません

ただし、厳しい審査があり、申込期間を過ぎると申請できないのが留意点です。

助成金

助成金は、労働環境改善を目的として、雇用保険料を財源に厚生労働省から支給されます。

通年申し込めて、条件はあるものの申請へのハードルは低めです。

ただし、使途が限定されているので注意しなければなりません。

関連記事:フリーランスは雇用保険に加入できる?受給条件や代わりの制度とは?

給付金

給付金は、個人や事業者を対象に、国や地方自治体が支給します。

申請期限はあるものの、申請へのハードルは低く使途も自由です。

近年では、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金として、申請者1人に10万円が支給されています。

ただし、事業者向けの給付金はあまり多くありません。

参照:厚生労働省

フリーランスが利用できる補助金は5種類

フリーランスが利用できる補助金は5種類

では早速、フリーランスが利用できる5つの補助金について解説します。

  1. IT導入補助金
  2. 小規模事業者持続化補助金
  3. 事業再構築補助金
  4. ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
  5. 地域創造的起業補助金(旧創業補助金)

IT導入補助金

IT導入補助金は、生産性向上や業務効率化を図るために、ITツールの導入支援を目的に補助金が支給されます。

対象は、フリーランスや中小企業事業者を含む5種類です。

対象概要補助率金額
通常枠事業のDX化を目的としたソフトウェアやシステムの導入2分の1以内1プロセス
5万円以上150万円以下
4プロセス以上
150万円以上450万円以下
インボイス枠
(インボイス対応類型)
インボイス制度に対応した会計・受発注・決済ソフト中小企業:4分の3以内
小規模事業者:5分の4以内
50万円以下
3分の2以内50万円超~350万円以下
PCハードウエア等PC・タブレット等2分の1以内10万円以下
レジ・発券機等2分の1以内20万円以下
インボイス枠
(電子取引類型)
インボイス制度に対応した受発注システム中小企業・小規模事業者等
3分の2以内
下限なし~350万円以下
その他の事業者等2分の1以内下限なし~350万円以下
セキュリティ対策推進枠サイバー攻撃のリスクに対応するためのリスク低減を支援2分の1以内5万円以上100万円以下
複数社連携
IT導入枠
業務上繋がりのある特定商圏が
連携してITツールを導入し
生産性の向上を図る
ソフトウエア4分の3以内
中小企業は5分の4以内
50万円以下✕
グループ構成員数
3分の2以内50万円超~350万円以下✕
グループ構成員数
ハードウエア
(PC・タブレット等)
2分の1以内
10万円✕
グループ構成員数
レジ・発券機等
2分の1以内
20万円✕
グループ構成員数
消費動向等分析経費
3分の2以内
50万円以下✕
グループ構成員数
その他経費
3分の2以内
200万円以下
参照:IT導入補助金2024

フリーランスも条件を満たしていれば利用できます

申請と導入までは、事前準備として以下が必要です。

  • ステップ1:公募要領等の確認
  • ステップ2:「gBizIDプライム」アカウントの取得と「SECURITY ACTION」宣言の実施
  • ステップ3:「みらデジ経営チェック」の実施
  • ステップ4:「IT導入支援事業者の選定」と「ITツールの選択」

次に、IT導入支援事業者がサポートする流れに進みます。

  • ステップ5:交付申請(IT導入支援事業者との共同作成・提出)
  • ステップ6:交付決定
  • ステップ7:ITツールの発注・契約・支払い(補助事業の実施)
  • ステップ8:事業実績報告
  • ステップ9:補助金交付
  • ステップ10:事業実施効果報告

なお、申請や報告には期限が設定されている場合があるので注意してください。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が継続的な経営を実現し、販路開拓や生産性向上を支援するのが目的です。

類型通常枠賃金引上げ枠卒業枠後継者支援枠創業枠
補助率3分の23分の2
(赤字事業者は4分の3)
3分の23分の23分の2
補助上限50万円200万円200万円200万円200万円
インボイス特例50万円50万円50万円50万円50万円
参照:小規模事業者持続化補助金

類型によって、補助率や補助上限が異なります。

  • 商業・サービス業(宿泊・娯楽業を除く):常時使用する従業員5人以下
  • 宿泊業・娯楽業:常時使用する従業員20人以下
  • 製造業・その他:常時使用する従業員20人以下

なお、業種によっても対象が異なるので確認のうえ申請してください。申請期間も決まっているのが留意点です。

事業再構築補助金

事業再構築補助金は、新型コロナウイルス感染症の影響で長期的に影響を受けた事業者を対象にした制度です。

新型コロナウイルス感染症の影響で、売上が減少していれば対象になりますが、申請には条件があります。

従業員数補助上限補助率
5人以下500万円中小企業4分の3
※一部3分の2
中堅企業3分の2
※一部2分の1
6~20人1,000万円中小企業4分の3
※一部3分の2
中堅企業3分の2
※一部2分の1
21人以上1,500万円中小企業4分の3
※一部3分の2
中堅企業3分の2
※一部2分の1
※要件1を満たさない場合
参照:事業再構築補助金
  • 事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること
  • 事業計画を金融機関等や認定経営革新等支援機関と策定し、確認を受けていること
  • 付加価値額を向上させること

上記は、全枠に共通した必須条件です。その他は、A~Gまで7種類の類型によって、条件や補助金額が異なります

ここでは、Cのコロナ回復加速化枠(最低賃金類型)を例に紹介します。

対象事業者は、付加価値額の年平均成長率3.0%以上増加を求める他、以下の2つを満たさなければなりません。

  • 要件1:コロナ借換保証等で既往債務を借り換えている(任意)
  • 要件2:2022年10月から2023年9月までの間で、3か月以上最低賃金+50円以内で雇用している従業員が全従業員の10%以上いる

その他の枠については、公式サイトで確認してください。

全ての要件を満たしていれば申請できます。

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金とは、中小企業事業者の生産性向上を目的とした設備投資を支援する取り組みです。

ここでは、製品・サービス高付加価値化枠の新設等(通常類型)を例に紹介します。

従業員数補助上限補助率
5人以下500万円2分の1以内
小規模・再生3分の2
新型コロナ回復加速化特例3分の2
6~20人1,000万円2分の1以内
小規模・再生3分の2
新型コロナ回復加速化特例3分の2
21人以上1,500万円2分の1以内
小規模・再生3分の2
新型コロナ回復加速化特例3分の2
参照:ものづくり補助金総合サイト

業種や枠によって、補助率や金額上限が異なるため、申請前に公式サイトで条件を確認してください。

地域創造的起業補助金(旧創業補助金)

創業補助金は、起業する人を対象に必要経費の一部を支援する取り組みです。

2017年までは「創業補助金」の名称でしたが、2018年より「地域創造的起業補助金」に変更されています。

参照:J-Net21

地域創造的起業補助金は、都道府県ごとに窓口が決まっており、申請期間が異なります。

詳細は公式サイトで確認してください。

なお、申請の手順は以下の通りです。

  • 事業計画書と申請書を提出する
  • 資格検査と書面審査の実施
  • 審査に通過すれば約6ヶ月間補助期間が設定される
  • 補助期間終了後に報告書を提出する

上記の手順を踏むと、補助金が支給されます。

フリーランスが利用できる助成金は3種類

フリーランスが利用できる助成金は3種類

フリーランスが利用できる助成金は、以下の3種類です。

  1. 業務改善助成金
  2. キャリアアップ支援助成金
  3. 人材開発支援助成金

それぞれ詳しく見ていきましょう。

業務改善助成金

業務改善助成金は、中小企業事業者の生産性向上化を目的とした取り組みです。

支給額最大600万円
申請窓口各都道府県の労働局
必要書類事業実施計画書
賃金引き上げ計画書
申請期間2024年12月27日まで
参照:厚生労働省|業務改善助成金


上限は事業規模やプロジェクト規模によって異なりますが、最大600万円が支給されます。

ただし、従業員を雇用していないフリーランスは対象外となるので注意してください。

キャリアアップ支援助成金

キャリアアップ支援助成金は、非正規雇用労働者のキャリアアップを支援する取り組みです。

支給額1人あたり最大57万円
申請窓口各都道府県労働局窓口
オンライン申請
必要書類必要書類 申請書
キャリアアップ計画書
申請期間正社員への転換後6ヶ月分の
給料を支払った翌日から2ヶ月以内
参照:厚生労働省|キャリアアップ支援助成金

なお、従業員を雇用し待遇改善を行うことが条件のため、従業員を雇用していないフリーランスは対象外です。

ただし、条件を満たしていれば、フリーランス自身のキャリアアップにも活用できます。

人材開発支援助成金

人材開発支援助成金は、事業主が雇用する労働者の知識やスキルアップを目的とした研修等を実施した場合に、費用の一部を助成する取り組みです。

フリーランスでも、従業員を雇用していれば対象となります。

支給額ケースによって異なる
申請窓口各都道府県労働局窓口
オンライン申請
必要書類職業訓練実施計画届
ジョブカード
申請期間訓練開始の1ヶ月前まで
参照:厚生労働省|人材開発支援助成金

助成メニュー

  • 特定訓練コース
  • 一般訓練コース
  • 教育訓練休暇付与コース
  • 特別育成訓練コース

助成メニューは4種類あり、助成金額はコースによって異なります。1人1時間あたりで計算されますが、限度額は1人1,200時間(一部1,600時間)までです。

フリーランスが利用できる給付金はある ?

フリーランスが利用できる「持続化給付金」は、売上が前年度よりも50%以上減少したフリーランスや個人事業主を対象に、国が上限100万円を支給する取り組みです。

参考までに、中小企業事業者の上限は、200万円までとなります。

ただし、持続化給付金は終了しているため、2024年6月時点ではフリーランスが利用できる給付金はありません

フリーランスが補助金を利用する3つのメリット

フリーランスが補助金を利用する3つのメリット

では次に、フリーランスが補助金を利用するとどのようなメリットがあるのかを紹介します。

  1. 返済しなくていい
  2. 使途に制限はない
  3. 申請のハードルが低い

返済しなくていい

一番のメリットは、返済義務がないことです。

事業資金を融資で調達する場合は、元金に利子を含めて返済しなければなりません。

補助金なら返済不要で利子も発生しないため、精神的な負担がないのもメリットです。

使途に制限はない

補助金は使途に制限がないのもメリットです。

収入が減ってしまい生活に支障が出た場合は、補助金を生活費に充てられます。

スキルアップを目的とした資格取得費用、職場の環境整備などさまざまな目的に活用可能です。

申請のハードルが低い

そして、申請のハードルが低いのもメリットです。

申請に多くの書類が必要だったり、条件によって申請方法が細かく設定されていたりすれば、面倒に感じてしまい申請を躊躇することもあるでしょう。

その点、補助金は比較的簡単に申請できるので、初めてでもスムーズに手続きを進められます。

フリーランスが補助金を利用する注意点

フリーランスが補助金を利用する注意点

フリーランス向けの補助金にはいくつか注意しなければならない点があります。

以下の注意点を把握したうえで、利用を検討してください。

  1. 補助金は後払いである
  2. 手続きに時間がかかる
  3. 100%申請が通るわけではない

補助金は後払いである

補助金は申請したらすぐに支給されるわけではありません

資金繰りが厳しいという理由で補助金を申請する際は、ビジネス向けローンなど当面のつなぎ資金が必要になります。

手続きに時間がかかる

さらに、手続きに時間がかかることに留意しましょう。

種類による違いはあるものの、補助金が支給されるまでには、申請から2~3ヶ月程度かかります。

スムーズに手続きを済ませるには、郵送よりもオンライン申請がおすすめです。

100%申請が通るわけではない

補助金は申請しても100%通るわけではありません

申請要件を満たしていても、審査の通過は必須条件です。また、予算が限られる場合は、予算に達すると受付終了となることもあります。

申請期間に余裕があっても、早めに申し込むといいでしょう。

フリーランスが利用できる補助金以外の制度

フリーランスが利用できる補助金以外の制度

では最後に、フリーランスが利用できる補助金以外の制度を4つ紹介します。

  1. 国民年金の免除制度
  2. セーフティネット保証・危機関連保証
  3. 新型コロナウイルス感染症特別貸付
  4. セーフティネット貸付

国民年金の免除制度

資金繰りが困難になり、生活にも支障が出るような場合は、国民年金の免除制度を活用できます。

参考までに、令和6年度の保険料でいくらになるのかを見ていきましょう。

  • 全額免除:0円
  • 4分の3を免除:4,250円
  • 半額を免除:8,490円
  • 4分の1を免除:12,740円

参照:日本年金機構

免除される額はケースによっても異なりますが、未納になると将来年金を受け取れない恐れがあります。

国民年金の免除制度を利用するには、申請が必要になることに留意しましょう。

なお、失業等による特例免除もあるので、困ったときは管轄の年金事務所に相談してみてください。

関連記事:個人事業主は厚生年金に加入できる?代わりに利用できる6つの制度を紹介

セーフティネット保証・危機関連保証

セーフティネット保証・危機関連保証は、いずれも中小企業庁が実施する制度です。

大規模な経済危機等により安定した事業の継続が困難になった際、保証限度額の別枠化等を行う制度です。

一般保証限度額別枠保証限度額保証利率
普通保証 2億円以内
・無担保保証 8,000万円以内
・無担保無保証人保証 2,000万円以内
普通保証 2億円以内※
・無担保保証 8,000万円以内
・無担保無保証人保証 2,000万円以内
セーフティネット保証:おおむね1%以内
危機関連保証:0.8%以内
(信用保証協会毎に定められる)
※経営安定関連保証6号の場合の普通保証の別枠保証限度額は3億円以内
※危機関連保証と経営安定関連保証を併用する場合、それぞれに対して別枠保証限度額が付与される

事業所がある管轄の市町村長又は、特別区長から認定を受けることが条件になります。

参照:中小企業庁|セーフティネット保証
参照:中小企業庁|危機関連保証制度

新型コロナウイルス感染症特別貸付

新型コロナウイルス感染症特別貸付は、日本政策金融公庫が対象者に一時的な貸付を行う制度です。

融資限度額8,000万円(別枠)
使途新型コロナウイルス感染症の影響による
社会的要因等で必要な設備資金・運転資金
利率基準利率
※6,000万円を限度に
融資3年目までは基準利率-0.5%
(4年目以降は基準利率)
返済期間設備資金:20年以内
(うち据置期間5年以内)
運転資金:20年以内
(うち据置期間5年以内)
担保・保証無担保
保証・要相談
参照:日本政策金融公庫|新型コロナウイルス感染症特別貸付

新型コロナウイルス感染症の影響で、一時的に業況が悪化している方を対象にしています。

次のいずれかに該当する方
1.最近1ヶ月の売上または過去6ヶ月の平均売上が、前6年のいずれかと比較して5%以上減少している
2.業歴3ヶ月以上1年1ヶ月未満等では、最近1ヶ月の売上または過去6ヶ月の平均売上が次のいずれかと比較して5%以上減少している
ア:過去3ヶ月の平均売上高
イ:令和元年12月の売上高
ウ:令和元年10月~12月の平均売上高

なお、貸付による詳細や相談は、最寄りの支店に問い合わせてください。

セーフティネット貸付

セーフティネット貸付は、正式名称を「経営環境変化対応資金」といい、経営基盤の強化を目的とした取り組みです。

融資限度額4,800万円
使途社会的要因により企
業維持上緊急に必要な運転資金
利率基準利率
返済期間設備資金:15年以内
(うち据置期間3年以内)
運転資金:8年以内
(うち据置期間3年以内)
担保・保証要相談
参照:日本政策金融公庫|経営環境変化対応資金(セーフティネット貸付)

社会的や経済的環境の変化により、一時的に売上が減少し、業況が悪化した場合に運転資金を提供します。

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まとめ:フリーランスを支援する補助金を活用して負担を軽減しよう

まとめ:フリーランスを支援する補助金を活用して負担を軽減しよう

起業の後ろ盾がないフリーランスは、社会的要因等で経営困難になった場合の保証がありません。

しかし、フリーランスが利用できる補助金や助成金制度を利用すれば、負担を軽減できる場合があります。

本記事で紹介した情報を参考に、フリーランスが利用できる補助金を最大限に活用してください。